1997年の夏、作り立ての高床式のキャビンの下から95匹の海亀が孵化した。私が見た初めての海亀の孵化であった。翌日、本島から大きなタライを3つほど持ってきて、95匹の海亀を飼うことにした。タライの中で泳いでいる海亀の赤ちゃんを見ていると、遠く幼き頃に父に買ってもらった緑亀の赤ちゃんを思い出した。
毎日水を変えてはいろいろな餌を与えてみたが、海亀はたいへん食欲旺盛でどんなものでも食べた。ちょうど飼いはじめてから1年後に、卵サイズだった海亀たちは掌サイズくらいの大きさにまで成長した。25匹の生き残りをそのまま海に返した。その中に1匹、片目の不自由な海亀がいた。
毎日水を変えてはいろいろな餌を与えてみたが、海亀はたいへん食欲旺盛でどんなものでも食べた。ちょうど飼いはじめてから1年後に、卵サイズだった海亀たちは掌サイズくらいの大きさにまで成長した。25匹の生き残りをそのまま海に返した。その中に1匹、片目の不自由な海亀がいた。
それから4年後のある日、島のリーフをタンクをつけて潜っていると、1匹の海亀に出わした。岩の上に乗っかって全く動こうとしなかった。ゆっくり近づいてみると、4年きさに私が飼っていた片目の不自由な海亀であった。体は大きくなり立派に成長していた。更に近づいても逃げる様子がなかったので甲羅を何度か撫でてみた。すると海亀は私の顔をじっと見ながら、何度も何度も私の周りを回った。それから10分間ほど海亀と遊んで私は島に上がった。1年間私が餌を与え続けている間に、この海亀は私の顔を覚えてしまったのだろうか?たいへん人懐っこい海亀である。
飼われていた海亀はどうも甲羅に苔が付きやすいようなので、今では時々捕まえてビーチに上げ、甲羅を磨いてまた海に離してあげることにしている。
海亀が泳ぐ姿はいい!のんびりとしていて実にいい‼︎まるで海の中を飛んでいるよう︎だ。