このトラック諸島に住むトラック人には実に鼻毛を伸ばしている奴(男性)が多い。まぁ、鼻毛を伸ばしているというより、そのまま放りっぱなしになっているだけなんだろうが・・・。本人たちは全く気にも留めていないんだが、見ているこちらとしてはどうもかゆそうで、気になって仕方がない。また、鼻毛を伸ばしっぱなしで真剣な話をされても、真剣味が欠けて何か違うんじゃないか?と首を傾げたくなってしまう。ご飯粒を顔にくっつけて説教している日本のオヤジみたいなもので、どうも説得力を欠いてしまう。
この辺の物流事情が鼻毛伸び放題に影響を及ぼしているようにも思える。島で1番大きなスーパーに出かけて行って衣料品売り場で「鏡を下さい。」と尋ねても、必ずと言っていい程「ない!」と言われる。みんなあんまり鏡を見ないのだ。
この辺の物流事情が鼻毛伸び放題に影響を及ぼしているようにも思える。島で1番大きなスーパーに出かけて行って衣料品売り場で「鏡を下さい。」と尋ねても、必ずと言っていい程「ない!」と言われる。みんなあんまり鏡を見ないのだ。
この鼻毛にまつわるたいへん面白い話を、ジープ島を訪れたゲストから聞かされたことがある。作曲家を目指している彼の友人の話なのだが。
彼はその友人と連絡を取ろうとして手紙を送ったのだが、何ヶ月も返事が来ない。ある日気になって出かけてみたら、玄関先にお袋さんが出てきて「実は2階にいるんですけど、もう何ヶ月も部屋に籠もったままで・・・。食事はとっているようなんですが、母親の私も困っている次第なんです。」と彼に告げた。「そりゃあ、大変だ!!」ということになって、2階に上がり部屋のドアをノックすると・・・「だぁーれぇ?」と返事があった。ドアが開き、出てきた友人の顔を見ると、まるでバカボンのパパのように、見事に鼻毛が2cmほど垂れ下がっていた。事情を聞くと、ずっと作曲をしていたそうで・・・。しかしそこまで曲を作ることに没頭できるとは、ある意味幸せなのかもしれない。